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2009年7月5日 ツール第2ステージ : モナコ〜ブリニョール
そんな狭いスペースを無理やり使って毎年F1が開催され、今回はツールの一行が疾走していった。とてもではないけど、 大掛かりなスポーツの大会に向いているとはいえない土地柄。地元の人たちの熱意なしではこうしたイベントは成り立たない、 とつくづく思った。
また難コースという評判どおり、TTスペシャリストですら手を焼いた模様。「リズムに乗り切れなかった」とこぼしたルイス・レオン・サンチェス は89位。 バリアをこすってしまったのはミラー。「カーブではブレーキがまったくきかない気がした」と。面白いことに、ツールの経験も浅い怖いもの知らずの 若手(クロイツィガー、マルティン、ニーバリ)ら」がなかなかいいタイムを連発していて、若さゆえの思い切りのよさなのか。 大舞台でも動じることなく走りきったのが印象的だった。
写真は、タイムトライアルを終えたフミ。まずはチームバスのところに戻って軽く漕いで乳酸を取っていた。 今西監督にどうだった?と聞かれ、「(その時点で)トップから2分遅れぐらい」と言いつつ、表情はさっぱり。その後 自走で宿に帰還。お疲れ様。
驚いたのが、スタート地点の日の丸。日本人ではなかったけれど、熱心な応援。
フミがスタート。揺れる日の丸に気がついたかな?
フミ、1km地点。まだ余裕かな。
去年のツールで大怪我を負ったペレイロは、傷口のそばに、クラッシュした峠の名前と日付をタトゥーで刻んでいる。
死の危険すら感じたほどの事故だったため、この傷と文字を胸に刻むことで、人生で大切なものはなにかを
考えるのだそうだ。
コロンビアのメカニック、ペリーに聞いたところによると、各選手のフレームに描かれている絵は、それぞれが 選んだという。カヴェンディッシュだけは文字のフォントも違えば、女性のヌード柄。ほかはモンフォールのイノシシ、 キルシェンの国旗に出てくる図柄など思い思い。ドイツ人はお堅い感じで、グラープシュもマルティンも(後者の写真は グラープシュのそれと似ているので割愛)ドイツ国旗をアレンジしたもの。
レース: カヴェンディッシュ巷の噂どおり区間まずは1勝、さらに幸也選手が5位
今日はスプリンターステージということもあり、新城幸也選手に注目している海外メディアもいくつか見られた。 私まで、M6というフランスのチャンネルのインタビューを受けたほど。
質問された内容は、彼の傑出している点など。これについては、以前浅田監督に聞いた話だけれど、という前置きで 話した。内容的には、肉体的な強さ以外に、彼には人柄的な魅力という強みもある、などなど。周囲が彼のために いろいろ動いたり助けたりせずにはいられない、そんなふうに浅田さんが言っていたのを念頭にコメントしておいた。 ほかにはツールの日本での注目度、自転車競技の人気などなど。
また、海外ジャーナリストの中にも、彼のことを張るのクラシックで見て、なかなかやるな、と思った、 などと語る人がいた。 ちなみに、昨日ブイグ関係者と話したところによると、幸也選手、プロとしての態度などの点でもなかなか 評価が高かった。
Cyclesport誌のアンディ・ジョーンズは、レース前こう語っていた。「カヴは4勝ぐらいかな。グリーンジャージを狙うとなると コンスタントさを重視するから勝ち数は余り欲張れないかもしれないし。とにかく、今日は勝つんじゃないかな」と。 果たして、ビンゴ!の優勝。
そして 5位に幸也選手。すばらしい!カヴェンディッシュに食らいついたあの様子では、 いつか大金星も夢じゃない、そんな期待も抱かせてくれる。やや後方からぐんぐん加速して前に出たあの勢い、楽しみだ。